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CPUにおけるアーキテクチャの違い [プロセッサ]

世の中でよく使われてきたCPUはIntel、ARM、ちょっと前だとMIPSやPowerPC、Sparc、SHなど、何種類かありましたが、なぜいくつもの種類があるのでしょうか?
これらを種類分けしている分け方がコンピュータ・アーキテクチャと定義できると思いますが、具体的にはCPUのハードウェア構成やソフトウェア処理の定義の仕方、さらにはそれらを用いたコンピュータ・システムの構造を、コンピュータ・アーキテクチャと呼んでいると思います。

本当は一種類あれば十分と言いたい所ですが、このCPU構造の違いが、コンピュータの性能や機能など、特性面に大きな影響を与えます。また、CPUがソフトウェア資産を持ち、将来的にも使われる可能性があるという特性上、一度アーキテクチャを決めるとなかなか変更が難しいものとなっています。

これらコンピュータ・アーキテクチャの中で、主なアーキテクチャとしてIntelとARM、最近はあまり出てきませんが、研究用としてよく使われてきたMIPSを中心に紹介していきたいと思います。
PC用途でよく使われているのはIntelになると思います。Intelは最も古いアーキテクチャですので、今はあまり意味のない古い構造を含め互換性維持のため搭載されているため、ARMなどより無駄な回路も多くなっています。
その代わり40年以上に及ぶ命令セットの維持と拡張に成功しており、既存のソフトウェア資産を活かしながらCPU性能を向上させて来ています。そのため、ソフトウェア資産を重視するPC向けとしては圧倒的な競争力を持っています。
一方、ARMは回路規模や消費電力をできるだけ削減したアーキテクチャを持っています。また、Intelほど歴史が無いため、旧来のアーキテクチャを継承する必要もなく、無駄のない構成が可能で、さらに回路規模の抑制に磨きがかかったものになっています。

従って、ARMはモバイル用途など電池駆動を中心とした低消費電力のCPUとして、こちらも圧倒的なシェアを持っています。次回からより詳細に見ていきたいと思います。

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ディジタル回路設計とコンピュータアーキテクチャ[ARM版] 5,400円




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内容的にしっかりしていてお薦めです。エレクトロニクス系の雑誌に載っているレベルだと結構間違いも散見されるので、その意味でも良い本だと思いました。

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